中医学徒の生きる道
小金井信宏ブログエッセイ
中医学徒の生きる道
2012-03-28 16:46:32

講義(30)

カテゴリ:講義

 先日は「全日本薬膳食医情報協会」さんの関連講義で
 痹証の話をしました。

 
 吉野シェフが持参された
 「鶏がら?スープ」や「肉」

 
 痹証の「病位」は

 ◆「いわゆる表」ではないけれど
 ◆「いわゆる裏(内臓)」でもなく
 ◆「表的(おもててき)」な部位
  (↑私の勝手な表現です。中医用語ではありません)

 
 にあるといえます。

 つまり「表裏」でいえば「表に準ずる部位
 ということです。

 
 だから治療法も

 ◆「いわゆる解表」(汗法)ではないけれど
 ◆「解表」と共通点のある「袪風湿」(小汗法)
   (↑これは正式な中医用語です)

 が基本となります。

 
 吉野シェフ持参の「パスタ」と「独活」
 (色々持参なさるのは大変ですね)

 
 
 で、ここからは講義の内容ではないのですが
 
 この「小汗法」
 というか「小汗法を含む痹証の治療法全体」は

 
 ◆美容と深い関係がある!

 と私は考えています。
 なぜなら

 ◆小汗法とは「表的な部位にある有形の邪気」
  を排除する方法

 だからです。

 つまり

 ◆袪風湿によって排除する「湿邪」には「メラニン色素」とか
  「皮膚の老廃物」なども含めることができる

 
 と思うのです。

 また痹証治療では「小汗法」という視点だけでなく
 督脈とか衛気とかに働きかけることもしますが

 
 そういう諸々の方法をひっくるめて

 ◆とても美容と関係するな

 
 と考えています。

 調理風景
 
 
 

2012-03-25 07:10:00

個人的なこと(13)

カテゴリ:個人的なこと

[副題:伯母を訪ねる①]

 先日「89歳になる伯母」の家に遊びにいきました。
 89歳というのに、まだまだ元気で
 ペラペラと話す「おしゃべりなおばちゃん」でした。 

 すばらしいですね。
 

 あるレストランの「デザート盛り合わせ」

 
 ま、ウチの家系は父方も母方も「胃腸が丈夫」で
 よく食べる人ばかりなので

 年をとっても元気(長寿)な人が多いのですが
 (もう1人の伯母は93歳です)

 それにしても「本人の努力」なしにはあり得ない事です。
 (実際、みなさん「努力家」です!)
 

 最近は 「モンスターペアレント」 とかも居ますが
 「行儀のよさ」 は、世界に誇れる日本人の長所だと思います!

 
 なんだかとても勉強になりました。
 そしてもう1つ、思わぬ収穫がありました。

 それは…
 私も45歳ですからね

 ◆「自分のことを0歳の時から知っている人」
   と会って話をする

 
 なんてことは、もう殆どありません。

 でも伯母は、私すら知らない「0歳の私」を知っていて
 しかも私が知らない「私が生まれる前の、私の両親」のことも
 知っています。

 そういう人と共に過ごす時間……

 なんでしょう、あの「得も言われぬ安心感
 ふと

 
 ◆男は 「己(自分)を知る者」 の為に死に
 ◆女は 「己(自分)をよろこぶ者」 の為にかたち作る *

 という『史記』の言葉を思い出しました。

 
 この言葉、「基本精神」としては
 まだ活きているような気がします。

 ◆自分を知ってくれている人がいる

 

 これは人間を本当に 「力づける」 のですね。
 私なんて…

 ◆本当に「ちゃんとしていない大人」で
 ◆毎日「ぷら~っと」勝手に生きていて
 ◆人さまのような「緊張感」など無い人生のようでも

 それなりに「緊張」して生きているのだな
 と感じました。

 安心というものの威力を思い知りましたね。

 
 ま、人はみな
 順番に居なくなっちゃいますので

 あの「安心感」を
 いつでも思い出せるように

 魂に刻んでおこうと思います。

 その「記憶」が
 これからの人生を支えてくれますね。

 
 物持ちの良い私―→25年近く使ったカバン
 (最近、高校生の息子にあげました)
 (そもそも「彼の母親」から、学生時代にもらったものです)

 
 
――――――――――――――――――――――
 *
  “士為知己者死、女為悦己者容”
               『史記』 刺客傳

2012-03-21 02:39:30

イベント(1)

カテゴリ:イベント

 今日は

 ◆北京中医薬大学・日本校開講10周年記念の祝典

 がありました。
 おめでとうございます!

 
 
 

 
 
 私は式典で
 講演をさせていただきました。

 ハレの舞台で話をする機会を頂戴し
 大変、光栄です。
 
 ありがとうございました。

 

 

  
 
 私は

 ◆『中医各家学説』の大切さ

 という話をしました。
 その大切さを、とりあえず
 

 ◆『中医各家学説』というソフトを脳にインストールし
   全ての中医情報を、このソフトを使って開かなければ
  意味の大部分は分からないままだ

 と表現しましたが。

 ◆「読み取る目」を持たないままで
   いくら情報に触れていても
   情報の意味が開示されることはない

 
 とも表現できますね。

 

  
 
 

 
 たとえば外国語もそうです。

 誰かが突然
 古代インカ語で話を始めたとしましょう。
 

 ◆その言葉には「意味」がつまっています
 ◆でも「聞き取る能力」がなければ

 意味は理解できないままです。
 中医学もこれと同じで
 

 『中医各家学説』的な意味での基礎知識や
 『中医各家学説』的な認識方法

 をある程度習得していないと
 あらゆる中医情報の意味は開示されないまま
 終わってしまいます。
 
 それでは…、残念ですよね。
 是非!

 ◆中医各家学説的な視点と視野
  (つまり「情報を読み取る目)を)

 をもって頂きたいと思います。

 
 

 「講演」→「祝賀パーティー」→「神楽坂のバーで2次会」
 の途中まで参加して
 
最後は「レミー事務所」に戻り、仕事しました。
 
 

2012-03-20 03:17:19

個人的なこと(12)

カテゴリ:個人的なこと

 今日は墓参にいってきました。

 

 まあるい菊

 
 暮れも正月も墓参にいかず
 相当に気になり続けていたので
 
 本当にスッキリしました。

 
 筍のさしみ

 
 その後はレミー事務所
 いつものように本を書き

 そのままレミー事務所で
 製薬会社の人と

 幾つかの仕事の打ち合わせ

 
 飲み屋で

 
 
 で、飲みに行くことになり
 
 京都っぽい飲み屋さん
 でごちそうになりました。

 ありがとうございます!

 
 
 チーズみたいに濃厚な豆腐

 
 私、「薬膳科」の学生さんが多いせいもあり
 製薬会社の人といるとよく

 ◆薬膳で使いやすいようになっている
  幾つかの生薬のラインナップがあったらいいと思いますよー

  
  と勧めています。
  

 
 形になるといいですねー。
 
 
 

2012-03-17 21:07:31

中医を学ぶ(6)

カテゴリ:中医を学ぶ

 私もそれなりの時間、中医を学んでいますが
 時期によって、気持ちはどんどん変化します。

 簡単に流れを紹介すると…

 [時期①] 勉強しても認識がつながらず心配した時期
          ↓
 [時期②] 認識がつながり始め、面白く楽しかった時期
          
 [時期③] 本や原稿を書く仕事を始め
        勉強のモチベーションが、純粋な好奇心や
        楽しみだけではなくなり…
        そんな「不純な自分」が許せず悩んだ時期

 
 金子カレーの「ロコモコ丼」
 (ハンバーグ埋まってます)

 

 
 私、学問というものは
 純粋に「知りたいから」「知ることがたのしいから
 という理由でするべきだと思っていたのですが

 [時期③]の頃は、なんだか勉強が

 ◆文章を書くための取材

 みたいになってしまい「自分はすっかり汚れてしまった
 と、本当になんだか憂鬱でしたね。

 ◆もう自分に「学問をする資格」はない!

 などと考えて「勉強することを禁止
 したりしてました。
   ↑
 これはMではありません。
 私、基本がSなので、自分に対してもSなのです。

 
 

 同じく「スタミナカレー丼」

 
  
 で、その後[時期④]がやってきます。

 [時期④] 仕事で好きな勉強ができるなんて幸せじゃないか!
        個人的な勉強がしたいなら、すればいいじゃないか!
        と考えるようになった時期

 
 
で、どうも去年ぐらいから
 また新しい時期に突入したように思います。

 
 全てをうまくは言えないのですが…
 まず思っているのは

 
 ◆「講義」でも「本の執筆」でも、とにかく
  「プロの中のプロの中のプロ」 ぐらいのクオリティを目指したい!

 ということですね。
 さらに思っているのは

 ◆せっかく頂いた命を
  もっともっと「ちゃんと燃やしたい

 
 みたいな衝動ですかね。

 ただ「やみくもに燃やす」のではなく
 「どう燃やすのか」とか
 「燃やしている火のクオリティ」とか
 

 そんな事を気にするように
 なったのかも知れません。
  
 別のインドカレー屋のセット
 

  

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