先日、「北海道医療大学・名誉教授」の西部三省先生より「連翹茶(レンギョウ茶)」が届きました。
お会いしたことのない先生なのですが、色々な研究の1つとして「連翹の研究」をなさっているそうで…
4月15日の研究所ブログ 「桜とレンギョウの季節」をお読みいただき、「連翹茶」をお贈りいただいたとのこと。
西部先生の発案で、開発されたお茶だそうです。
ありがとうございます!
そもそもブログに引用してあった「連翹の葉のポリフェノールの話」は、西部先生の研究がソースだったようです。
そしてスタッフがブログに「連翹は『神農本草経』では下品(げぼん)に分類されているので、はりきって飲むのは止めにします」という内容の文章を書いたのですが…
西部先生の研究によると
◆『神農本草経』の連翹は、現在の連翹とは違う植物であった可能性
が高く
◆現在の連翹は、長年の成分研究から「上品(じょうぼん)の杜仲や肉蓯
蓉と同類のもの」と判断できる
◆では『神農本草経』の連翹は? というと、それは「小連翹」と呼ばれる
ものではないか
とのことです。
私も4~5冊、本を見てみました。
まず言えるのは『神農本草経』や『傷寒論』に出てくる連翹は「連翹の根」だということです。(『傷寒論』は連軺と言っています)
つまり
◆とりあえず「違う植物かどうか」は置いておいたとしても
◆『神農本草経』が下品に分類しているのは「連翹の根」であって「実」
でも「葉」でもない
ということ。
清代・張璐の『本草逢原』巻二・隰草部・連翹に「もし根が無ければ、実で代用する」と書いてあったりしますし…
◆古代は「根」を使っていたのが、だんだんと「実」を使うようになって
いった
感じです。
また『神農本草経』は、連翹の根には「益陰精」作用があると述べています。
根には「滋味=甘味」がありますからね、下品といえども「補薬」としての側面があるようです。
さて、では「違う植物なのか」についてですが…
唐代の『新修本草』 や 宋代の『本草図経』は、確かに
◆連翹を「大翹」と「小翹」に分類
しています。
両書の説明を読んでも、明らかに違う植物です。
つまり
◆「連翹」という生薬の基元植物が、2種類あった
のも確かな感じです。
このほか採集する季節の違いによって「青翹」「黄翹」などの分類もあったようです。
……いろいろと、勉強させていただきました。
これを機会に、「情報発信者」として襟を正して参りたいと思います。
そして…
お茶、いただきました。
確かに、「杜仲茶に似た味」がしますね。
美味しかったです。
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